慢性腎臓病(CKD)対策を考える勉強会が開催され、私が長年に亘りご指導頂いている佐藤優先生が講演するということで出席しました。
先生はCKDになり、最終的に奥様から腎臓を移植し、現在はとても元気に活動されています。
講演の要旨は以下の通り。
腎臓疾患は、初期の段階では自覚症状がほとんどないので、発見されにくい。早期なら治療で回復できるので、尿タンパク検査のみならず、血清クレアチニン(血液中のある種の老廃物)検査を国の責任で義務付けるべきだ。
私は東京女子医大病院で移植手術を受けたが、同病院は腎臓内科と腎臓外科(移植)の連携がうまくいっているので、移植まで順調に進んだ。
日本の透析技術はとても優れているが、透析は患者にとって大きな負担で、CKDにならないように予防医療の考えをもっと国民に普及させるべき。
腎臓移植は、日本では年間7百件ほど。もっと増やせる余地はある。現在、献体を医師が取り行くのに、交通費さえ出ない。診療報酬に組み入れるべきだ。透析患者よりも移植患者の方が活動的になれるので労働生産性が上がり、納税者になり得る。
この問題を政治が解決して欲しい。
次に佐賀県多久市の横尾俊彦市長がオンラインで講演。同市はCKD対策に本腰を入れ、特に予防が重要との観点でヘルスリテラシーの向上に努め、成果を上げて、国からも表彰を受けているとのことでした。
私としては、この問題を深掘りし、委員会質疑等で政府の取組みを問いたいと思います。